EKAKINOKI

超重のロシアサイト

(2004)

最近はロシアのサイトもずいぶんとみやすくなってきました。歳月とともにナントカ・・・ですね。


(2000年5月)(2002.09.14. 見直し)

ロシア・サイトのいちばんのモンダイは、サイトが『超重』だということです。ただ重いだけではなくて、『超』がつきます。これは一般的な傾向です。なぜそうなるのかという原因のひとつに、ロシアではコンピュータがまだそれほど一般には普及していないということがあります。

もちろん企業・団体・学校にはコンピュータがあります。学校などは資金難から、かなり性能が低いコンピュータをいまだに使用しています。ふつうのひとたちは生活していくのがやっとで、コンピューターどころではありません。

それでもコンピュータを自宅にもっているのは、なんらかのかたちでコンピュータをじっさいに使ったことがあるひとたち・・たとえばコンピュータ関係の勉強をしているとか、専門を通してコンピュータを使っていたひとたち・・といったケースがほとんどだとおもいます。このひとたちはコンピュータの便利さをよく知っていますから、お金がなくても、なんとかコンピュータを手にいれます。

モンダイは・・・そういう状況のなかで、では誰がじっさいにサイトを作成するかということです。プログラミングができるひとたち、です。そして、そういうひとたちがサイトを作ると、どうしても『技術的に魅力があるサイト』ということになります。かりに美術サイトでも、美術がどうのこうのではなくて、プログラマーの眼からみて魅力あるサイトかどうかというところに重点がおかれます。

そのかぎりにおいて、かれらロシア人プログラマーは100パーセント自信をもって仕事をしています。しかし現段階では、いささか『現実離れしている』。

だって、ロシアの一般家庭ではほとんどが『モデム接続』です。ISDNでもなんでもない『超ふつうのモデム』です。しかも超近代的なロシアの通信環境では(現代的なのではありません)、ときどき接続がおもむろに切断されたりします!そういう状況のなかで、いったいだれをターゲットにあのような『超重』のサイトを作るのでしょう?

あるとき、『マニエージュ』というモスクワの美術作品展示会場でデモンストレーションをしていた『アート・インフォ』のスタッフとじかに話をする機会がありました。『アート・インフォ』というサイトは、かなり大規模にロシア人アーティストのデータ・バンクを作成しています。

(『ロシア人アーティスト本人のサイト』というのは、いまのところあまりありません。アーティスト・サイトと言うのはたいがい、どこかの組織がサイトをたちあげ、アーティストからお金をもらって、サイト内にそのアーティストの紹介コーナーをつくるというたぐいのものです。)

じっさいにインターネットにつなげてデモンストレーションしていたのですが、レスポンスがひじょうにはやい!『マニエージュ』があるのはクレムリンのすぐそばなので、光ファイバーかなにか知らないけれど、最高のインフラ環境なのでしょう。画像表示も完璧でした。拡大、細部検証すべて自由自在。しかし、日本で見ているときはこんなではありませんでした(ISDN接続)。亀みたいにのろかったのです。

− それはねキミ、なにでインターネットにつないでいるかヨ! − ・・・モデム?
− っん?!モデムムムー?、遅いにきまってるジャン!
− 信じらんないね。あんなにテクノロジーの発達した国でモデムなんて(フン!)

どうやらロシアのプログラマーたちは、一般ロシア人および世界じゅうのモデム接続者は相手にしていないみたいですね・・。『サイトの重さ』ということだけに関して言えば、たとえば日本のADSL普及率がいま現在(2002年)20パーセントぐらいですから、一年後とかにそれが50パーセントぐらいになったときは、ほとんどモンダイにはならなくなるのでしょう。

もうひとつロシア・サイトで腑に落ちないことがあります。それは、サイトがプログラマーのために作られていて、コンテンツにさほど関心が払われていない、ということです。プログラマーにとってすばらしいサイトであれば、かりにそれが『美術サイト』であっても万事うまくいく、という考え方です。これは・・・気狂いじみているとしか、かんがえられません。

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