EKAKINOKI

沿海州のナナイ族について

よしだごろうさんの「ブナ林便り」HPを読んで・・・

ナナイ族とウリチ族(ウスリー・アムール河流域に住むトゥングース・満州語族)は、鎖国時代の山丹(サンタン)交易の主人公としても、日本の歴史に登場します。

※ ナナイ族=サンタン人の隣人あるいはサンタン人の一種

(以下引用)

『シベリア民俗玩具の謎』を開き、ナナイら北方民族の魂を示す民話・伝承の一つ一つを読んでいると、ウスリー流域の兵要地誌作成のため踏査を行ない、数々の記録文学を残したアルセーニェフが出会い、その人間性に打たれ、親交を結んだナナイの猟師デルスー・ウザーラの言動をほうふつとさせる。デルスー、かれこそナナイを代表するような人間であったのだろうし、またナナイの世界ではごく普通の人間だったのだろう。

(引用おわり)

黒沢明監督の日ソ合作映画『デルス・ウザーラ(1975年)』のデルス・ウザーラは、ナナイ族の人だったんですね!

デルス・ウザーラ映画評(Stone Circle Brothers)
http://www.iscb.net/mikio/103/

1907年ごろのシベリア・・・

(以下『デルスウ・ウザーラ(東洋文庫版)』より引用)

・・・・・デルスーはゴリド人やウデヘ人ばかりで他の人々のいなかった昔の、自分の子供の時のことを思い出した。ところがそこへ中国人が現れた。やがてロシア人が。

生活は年毎に難しくなる。その後、朝鮮人がきた。森の火事がよくおきて、クロテンは遠ざかり、他の色んな野獣も少なくなった。そして今は海岸に日本人までやってきた。

どうしてこれから生きていったらいいのか。黙りこんで、デルスーは考えこんだ…私も考えこんだ。

実際、沿海地方は速やかに植民された。人跡未踏の原始林など、やがてなくなる時がくるだろう。野獣は消滅し、大道が森林を通り。以前のトラが吠えていたところに機関車が走るだろう。私はこの土地の運命について考えた。・・・・・

(引用おわり)

ナナイ族については、こんなおもしろいことも書かれていました。

(以下引用)

アイヌに似て、天・大気と大地そして大河と密林(タイガ)に抱かれ、植物や動物と共生し、ともに生と死と再生のサイクルを送る、命ある万物という世界観が生きていた。

(引用おわり)

よしださんの知人三王昌代氏が観光化された「ナナイ村」を訪れたときの記録「ナナイ人の村 シカチ・アリャンを訪れて(2001.09.10.)」には、こんなおもしろい一節が・・・

(以下引用)

・・・結婚するときにやりとりするという長さ1,5メートル、幅5センチくらいで先に刃がついているものには、ヘビ、カエル、カメが描かれています。ヘビは力を象徴し、カエルはす速さ、カメは生活の成功を意味する・・・

(引用おわり)

よしださんはなんとナナイ族民話『メルゲンと友達』まで訳していて、絵本の画像までついてました〜。主人公メルゲンは、森のなかで救った(あるいは見逃してやった)動物たちに助けられて、、美女を手に入れる、、、

あれっ、、?これ、ロシア民話にもよくあるパターンだゾ。。

たしかに助けた動物はちがいます。。『メルゲンと友達』では鹿、アリ、チョウザメを助けたことになってるけど、、たとえば『カエルの嫁』というロシア民話では、助けたのは、熊、カモ、ウサギ、カワカマスだった。そしてさいごは美女を手にいれる!

アハハ、、、引用ばかりになりましたが、関心があるひとはゼヒ、よしださんのHPをおとずれてみてください!

(2002.07.23.)(2005.01.07. 見回り)

ブナ林便り(よしだごろうさんHP)
http://members.jcom.home.ne.jp/goloh/

かんれんファイル

■ アジア北方史
■ ナナイ族がいた北アジアマップ(ロスカルトグラフィア 1995年)
■ 『カエルの嫁』−ロシア民話

BOOK

『北方から来た交易民−絹と毛皮とサンタン人』佐々木史郎著 NHKブックス 1996年

BBSより

キミはロシア人?日本人?ミンチカさん

『メルゲンと友達』挿絵の配色がなんとも言えず、きれいですね!『カエルの嫁』も読んだけど。。。

「見返りの無い善意」ってのは無いの?尊ばれないの??ロシアでは???(メルゲンが見返りを期待して助けてやったとは思いませんが「恩返しするから助けてくれ〜」ってのは美しくないよう♪例えば、日本の『鶴の恩返し』の鶴は、黙ってそっと恩返しに現れるだろ?(と思ったけど、違う?やっぱり助けられた時?に恩返しするから!っていったかなぁ?)

童話ってのは子供に聞かすものでもあるから「善行を施せば良いことがある」って言う教訓を解かりやすくお話ししているだけ、でしょうか?それとも、民族美的センスの違いがあれば面白い!

えかきのき

主人公はおうおうにしてうすのろかろくでなし。なんとなく、許しちゃう、見逃してしまう・・。はっきりと打算ができるようなタイプではないのです。

で、、もうかると調子にのってもっと頼んじゃう。(アハハ、すごくロシア人っぽい!)

さいしょからもっとえげつなく見返りを求めるろくでなしも、ロシア民話にはでてきます。あげくの果てにはなにもかも失ってしまう、みたいなはなしもある。

でも・・・なんとなく憎めないのです。醜いところ美しいところぜんぶひっくるめて、たぶんひとつの「民話」、になってるんじゃない?

ART INVESTMENT AGENT JAPAN RUSSIA SOVIET ITALY