EKAKINOKI

ロシア人の父称

ロシアでは、じぶんの名前と父親の名前が合わさってひとつの名前になっています。姓と名のあいだに父親の名前をはさむのです。これを『父称』と言います。

たとえば『太郎』の息子『一郎』は、『イチロー・タローヴィッチ』です。さらに『一郎』の娘『花子』は、『ハナコ・イチローエヴナ』。文豪トルストイ(182-1910)の名前はレフ、父親はニコライなので『レフ・ニコラエヴィッチ・トルストイ』。 詩人プーシキンはアレクサンドル・セルゲイヴィッチ。

『父称』は、欧米のミドルネームのように実際にはあまりつかわれない、というのとはちがいます。職場ではお互いに父称付きで呼び合います。『〜さん』にあたるものはいっさい付けません。父称付きで呼ばれることですでに尊敬になっています。 (外国人の場合、こういう呼び方はじっさいにはしません。ハナコ・ヤマダと、そのままです。)

・・・『父系社会』、ですね。

でも結果的に、外国人にとってロシア人の名前はあまりにも長ったらしく覚えるのがタイヘンです。会うひと会うひと全員の、オヤジさんの名前まで記憶していなくてはなりません。

しかし、ロシア人はそう呼ばれることに慣れているので、外国人がかりに親しみを込めて「ニコライ」とだけ呼ぶと、ニコライがいかに外国人に対して理解があったとしても、生理的にはやはりギャップがあるとおもいます。 たぶん・・いままで身体についていたものがある日突然なくなった・・みたいな感じ?

とは言っても、すべてのひとについて父親の名前まで覚えておくというのは外国人にとってカンタンではありません。外国人であることに甘えて適当に使い分けをしています。

(2003.02.01. フラロフのファイルから分割)(2003.06.05. 点検)

※ ファイル中の画像: オレーグ・トルストイの作品


ART INVESTMENT AGENT JAPAN RUSSIA SOVIET ITALY