EKAKINOKI

ノーヴィ・ルースキーが買う絵

SHISHIKIN, IVAN IVANOVICH, 1832-1898
LEVITAN, ISSAK ILICH, 1860-1900

ノーヴィ・ルースキーとは、ソ連崩壊後のロシアで手っ取り早く成り上がった新人類のことですが、お金がわんさかわんさか入ってくるとかれらがまず欲しがるのは、シーシキン(1832-1898)、レヴィタン(1860-1900)あたりでしょうか?

Shishikin

シーシキン "庭の片隅に咲く花", 1880年代, ウラジーミル・スーズダリ美術館

Levitan

レヴィタン 名称不詳 ラディシェフ美術館蔵

シーシキン、レヴィタンの風景画は、自然を見る情感にあふれた目といい、自然を描写する巧みさといい、バランスがいいというか、完璧です。そして、19世紀後半〜20世紀前半にかけてのロシア帝政時代の画家に目がいくのは、ソ連崩壊後のロシア人がそこらへんに自分自身のアイデンティティを求めているからかもしれません。

しかしロシア人の意見にもいろいろあるようです。「シーシキンはちょっとクラシックすぎるカモ。だれもかれもが欲しいとおもうかどうか。レヴィタンなら疑問の余地なくロシア人はスキ。」いっぽうで、美術史も現代アートもよく知っている若いロシア人アーティストは、「技巧にたけた風景画家はたくさんいるけれど、シーシキンはロシアの心!」

風景画がロシアで伝統的に支持されるのは、ロシアの生半可でない自然にも理由があるとおもいます。なぜなら、自然は厳しければ厳しいほどひとの心をとらえてはなさないからです。フリーマッケットでも、ときとして、自然の表情を巧みにとらえている風景画に出会いはっと息をのむことがあります。

しかし、時の流れは速く、シーシキン、レヴィタン、クラスの作品はすでに買い尽くされカンがあり、次のランクの画家たちの作品もひととおり行き渡り、今はそれよりさらに著名度が低い作家の作品が取り引きされているようです。(けっこう贋作を掴まされているひとたちもいるみたいです!)

(2001.01.11.)(2001.06.14. 加筆)(2002.05.19. 追加)(2003.01.26. 書き改め)(2004.09.13. 見直し)

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