EKAKINOKI

物語りを描く人民芸術家

カローリ&シードロフ

『カローリ&シードロフ』は、カローリとシードロフという二人のアーティストによる共作者という意味です。と言ってもかれらは夫婦です。ウクライナのハリコフ芸術大学卒業以来、ずっと『カローリ&シードロフ』という名前で制作をし続けています。

二人とも、もともとは版画などのグラフィックを専門にこなしていました。そのためか・・カローリ&シードロフ作品では、単純化された形象とはっきりとしたラインが、逆にものすごく物語り的な雰囲気をかもし出しています。

1996年の展示会によせられたイヴァン・チコーヴァ氏の文章からすこし引用してみます。

カローリとシードロフは、映画でみるような『戦争』をじっさいに経験した世代に属しています。彼等にとっては、『戦争』は人生そのものでした。

カローリは、当時住んでいたウクライナ・ハリコフ地方の村からドイツ人に追い出され、そののちハリコフ芸術大学で学んでいます。シードロフは18才のとき徴兵を受け、1946年除隊になってはじめて芸術専門学校に進むことができました。

シードロフは独学ですでに絵を描いていました。前線でもやはり絵筆をはなさず、芸術専門学校に進学したときにはすぐさま4年級への編入が認められました。

そののちハリコフ芸術大学のグラフィック専科に進みます。1954年、二人はそろってハリコフ芸大を優等で卒業。以後『共作者』として、作品にはきまって二人の署名が入っています。

(引用おわり)

『共作者』なので、本人たちもそれ以上のことは言いいません。しかしほんとのところはどうなのか・・ちょっと気にはなります。もちろんパット目にどこがどう共作なのかは分かりません。

婦人カローリはウクライナ出身、ニコライは純粋なロシア人です。そういうことを考え合わせていくと・・・おそらく(と言っても相対的にですが)・・色彩がより華やかで景色がよりのびやかに踊っているほうの作品が、アンナ・カローリ作ではないだろうか・・とおもわれるのです。もちろん、このようにはっきりと二分されているかどうかは、さだかではありません。

「喧嘩などはしますか?」「喧嘩すればするほどお互いが理解できるからね。」とシードロフ。誰もいなくなったところで、「わたしの作品のほうがいっぱい買ってったんだから・・。」とか・・あんがいやっているのかもしれませんね。

『ロシア人民芸術家』の称号を有し、自分の国に対する素直な誇りをもっているひとたちです。(ドルよりルーブルを信じている・・といったらお分かり?)

ファイル中の作品・・・「ナナカマドのある風景 52 x 84 cm」「凍らない河 57 x 84 cm」

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