EKAKINOKI

ボスはみなが思っていることを描いただけ

Hieronymus Bosch 1450-1516

ボスがなにを描いたのかには、いろいろな説がある。

が、おおむね、時代を超越したボスのイマジネーションの由来を問いかけている。


「最期の審判(部分)」1482, Academie der Bildenden Kunste, Vienna

たしかにボスの絵はすごい。

しかし、ほんとうにボスはそれまで存在しなかったものをこの世に創りだしたのだろうか?

WAIT! ボスの絵を見ていると、そんなにもとっぴょうしもないことを描いているとはおもえないのだ。


たとえば、現代のサイエンス・フィクション映画にしても、たいがいのイメージは、みながすでに共有している。

それでも、視覚化された映画にわたしたちは魅了される。

それとおなじことで、ボスは、当時のひとたちが共有していたイメージをたんに視覚化したとはかんがえられないだろうか?

当時のひとびとが恐れおののき想像していたこと、あるいは寓話として語り継がれていたこと・・・

もちろん、ボスには、それを視覚化できるだけのイマジネーションとファンタジーと、画家としての才能があったことは疑うべくもない。


このことは、ボスのファロワーとされるブリューゲルについてもおなじだとおもう。

ブリューゲルの絵のなかには、無数の寓話や言い伝えがちりばめられているという。


つまり、画家たちは、ほかのひとたちがおもうほど、奇妙奇天烈な世界を描いているわけではないのだ。

そして、いまには残されていないけれど、ボスのような、ブリューゲルのような絵は、もっとつたない描写だったかもしれないが、まだほかにもいろいろあったとおもう。

ボスがでてきて、突然、ボスのような絵を描いたのではない。ブリューゲルにしてもだ。

(2004.04.25)

かんれんファイル

■ オヤイモ美術家

ART INVESTMENT RUSSIA SOVIET ITALY JAPAN