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聖ゲオルギウスのドラゴン退治

St.George and The Dragon聖ゲオルギウス伝説というのは、湖に住むドラゴン(竜)をゲオルギウスがやっつけ、生け贄にされていたお姫様を救い、その土地の住民みながキリスト教に帰依したというおはなしです。

ジョージ、ジョルジョ、ゲオルギーなどは、ゲオルギウスのべつ読みで、「聖ゲオルギウス=セイント・ジョージ サン・ジョルジョ・・」です。はなしそのものはギリシャ神話の『ペルセウスとアンドロメダ』とよく似ています。

「ドラゴン=侵略者・敵」「聖ゲオルギウス=たのもしい解放者」とみなされ、聖ゲオルギウスは軍神とされたり(英国海軍の聖ジョージ十字)、いろいろな国や民族の守護聖人になっています(イギリス、ジェノヴァ、カタルーニャ・・)。

また、ドラゴンから血がドクドクと流れ出し、それが赤いバラとなったことから、「聖ゲオルギウスの日」には赤いバラを胸にさしたりもします。

ロシアでもまたしかり・・・帝政時代のロマノフ家の紋章には双頭の鷲とともに聖ゲオルギウスが織り込まれていましたし、聖ゲオルギー勲章なんてのもありました。

右上の画像はコズメ・トゥーラ(Cosme Tura 1430ごろ-95)の作品(フェッラーラのMuseo della Cattedrale)。つぎのリンクはパオロ・ウチェッロ(1397-1475)の『聖ゲオルギウスのドラゴン退治』でけっこう笑わせてくれます。

パオロ・ウチェッロの作品 (Web Gallery of Art)
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/u/uccello..
下から4、5番目の『St. George and the Dragon』。

ラファエッロ、ルーベンス、カルパッチョ・・いろいろな画家が想像をふくらませ、聖ゲオルギウス伝説を描いてきました。現代の抽象画などでも、モチーフとして、ときおり見かけたりします。つぎの作品は現在ロシアで活躍しているユーリー・イザシーモフの作品(1989年)です。

St.George and The Dragon

カンディンスキー(1866-1944)の作品などにも、ときどきこの『聖ゲオルギウスのドラゴン退治』が織り込まれています。たとえばつぎのリンクはカンディンスキーの『黄 赤 青(1925年/Musee National d'Art Moderne)』という作品。

カンディンスキーの作品 (CGFA)
http://cgfa.sunsite.dk/kandinsky/p-kandinsky18.htm

決めてになるのが「槍」。ゲオルギウスが乗っている「馬」がいることもあるし、ドラゴンがなんらかのかたちで描き込まれています。『黄 赤 青』では「槍」とドラゴンの尻尾がにょろにょろとあります。これですぐに見当がつきますね。左側のかたまりが聖ゲオルギウスで右側のかたまりがドラゴンでしょう。

このほかの『聖ゲオルギウスとドラゴン』

カルパッチョ (Web Gallery of Art)
1502年/San Giorgio degli Schiavoni, Venezia
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/c/carp..
下から3番目『St. George and the Dragon』

ラファエッロ (Web Gallery of Art)
1505年/National Gallery of Art, Washington
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/r/raph..
上から6番目『St. George and the Dragon』

ルーベンス (CGFA)
1606-07年/Museo del Prado, Madrid
http://cgfa.sunsite.dk/rubens/
真ん中へんの『St. George and the Dragon』

かんれんファイル

■ パオロ・ウチェッロ(本紹介)
■ カンディンスキー
■ モスクワのシンボル・聖ゲオルギー
■ ユーリー・イザシーモフ

(2003.02.23.)

BBSより

ヤナイさん

カンディンスキーもとりあげていますが、むかしの木版画なんかにも、よく出てきますよね。聖ゲオルギウスというのは、バルト諸国とかスラブのほうで、親しまれてたんでしょうかね。

えかきのき

ロシアで250年間も続いたタタール支配(←モンゴル)を退治するのを聖ゲオルギウスが助けた、というふうに理解されていますね。侵略者の歴史をもつキリスト教国ではそういうとき、ごくしぜんに聖ゲオルギウスが登場するみたい。ロシアでも『別格』です。

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