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ベノッツォ・ゴッツォリ

Benozzo Gozzoli(1420 - 97)

近年、ベノッツォ・ゴッツォリの再評価がすすんでいる。ゴッツォリの師匠はベアート・アンジェリコ(フラ・アンジェリコ: Beato Angelico 1387/1400-1455)、ロレンツォ・ギベルティ(Lorenzo Ghiberti)。

右の作品は『ベツレヘムに向かう東方三博士(部分 メディチ・リッカルディ宮殿)1459-61 → 拡大画像』で、ロレンツォ・イル・マニフィコはじめメディチ家の諸氏が作中にえがかれている。

師匠のフラ・アンジェリコは、作風はもしかすると保守的・・かもしれない。べつの言い方をすると・・作風にとらわれず、作風はきわめてシンプルにおしとどめたまま、そこに・・可能なかぎりの『表情』が盛り込まれている。なによりもフラ・アンジェリコの作品は、『絵を描く愉しさ』に満ち溢れている。ことに、人物に込められた『表情』には、おどろきが尽きない。

そんなフラ・アンジェリコの良さが、ゴッツォリのこの作品の群像のなかにもあらわれているような気がする。

ゴッツォリ作品
http://www.benozzogozzoli.it/gallery/default.htm

下の作品は、『聖フランチェスコ伝(聖フランチェスコ教会 Montefalco)1451-52』。色調、遠近法のつかい方・・どこかピエーロ・デッラ・フランチェスカ(1415/20-1492)に似ているぞ・・。ゴッツォリとピエーロ・デッラ・フランチェスカは、じっさい画家としての活動時期も活動場所も、そして生きた時代もほとんどおなじ。(・・最近になって再評価されてきた、という点も。)すこしゴッツォリの年譜を追ってみます。

Benozzo Gozzoli1420年ごろ: フィレンツェのベノッツォ・ディ・レーゼ(Benozzo di Lese)家に生まれた。ベノッツォ・ゴッツォリというのは、ヴァザーリが『美術家の生涯(第二版−1568年)』で徒弟時代の名前をつかったところからきている。

祖父は羊の毛すき職人。父親は洋服屋。フラ・アンジェリコ、フィリッポ・リッピ、パオロ・ウチェッロ(Paolo Ucello)、ドメニコ・ヴェネツィアーノ、ピエーロ・デッラ・フランチェスカが活躍していたころ(1430−1440年ごろ)のフィレンツェで長じる。

1438年: サン・マルコ修道院(フィレンツェ)のフレスコ画をフラ・アンジェリコにまかされる。10年ぐらいを要する。

1444−47年: ロレンツォ・ギベルティ、ヴィットーリオ・ギベルティとともに仕事(La Porta del Paradiso del Battistero−フィレンツェ)

1447−50年ごろ: このあとゴッツォリは、フラ・アンジェリコの最初の協力者となり、教皇エウゲニウス4世より委託されたサン・ピエートロ礼拝堂のフレスコ画(その後消失)制作のためローマに赴く。ひきつづき教皇ニコラウス5世礼拝堂(ヴァティカン宮殿)フレスコ画を制作。

1450年〜: ウンブリア地方モンテファルコに移動。おもにフランチェスコ派より委託を受ける。−San Fortunato(Montefalco)/Chiesa di San Francesco(Montefalco)/Il Collegio di San Gerolamo(Perugia)

1458年: 教皇ピオ2世即位式準備のためローマへ。

1459−63年: フィレンツェへ。メディチ家の仕事を請け負う(コジモ・イル・ヴェッキオよりの委託−メディチ宮殿礼拝堂『東方三博士』ほか)。このあいだ織物商の娘と結婚し9人のこどもをもうける。うち2人が美術家に。

1464−66年: サン・ジミニャーノ(Sant' Agostino)

1468−94年: ピザ大聖堂の仕事を委託されたのを契機に、ピザに工房を構える。(カンポサントのフレスコ画はゴッツォリが用いた技法上の理由と、1944年の爆撃でほとんど消滅した。)

1495−97年: フランス軍が侵入した際(1495年)に、ゴッツォリはおそらくフィレンツェに戻った。ゴッツォリのさいごの仕事はピストイア(フィレンツェ近郊)に残されている。

(2002.08.04.)

※ ファイル中の作品(上から) ・・・ 『聖フランチェスコ伝』1451-52年 San Francesco, Montefalco
『東方三博士: 若い王の行列』1459-61年 Palazzo Medici-Riccardi(手前馬にまたがっている王はジャン・ガレアッツォ・スフォルツァ)−『フィレンツェの美術(日本放送出版協会)上巻』より

※ 上記年譜は『ベノッツォ・ゴッツォリ』のサイトに記載されているものを参考にしています。
http://www.benozzogozzoli.it/

かんれんファイル

■ ピエーロ・デッラ・フランチェスカ
■ フィリッポ・リッピ
■ ドメニコ・ヴェネツィアーノ
■ パオロ・ウッチェッロ(本)
■ フラ・アンジェリコ

かんれんサイト

※ 〜2002年8月30日、モンテファルコのサン・フランチェスコ教会でベノッツォ・ゴッツォリの展示会が催されています。モンテファルコは、ウンブリア地方のペルージャ、アッシジなどのそばで、山の上にある町(標高473メートル)。

モンテファルコの町の写真 / Montefalco Aerial View↓
http://www.netsci.org/Companies/Molsol/Italy99/Trip13.html
モンテファルコにあるゴッツォリ作フレスコ画のより詳細な画像紹介/ Web Gallery of Art
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/g/gozzoli/2montefa/

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