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ルネサンスの花ラファエロ

Raffaello Sanzio 1483-1520 Urbino-Roma

Raffaelloラファエロが描いたマドンナや天使たちは、なま身の人間以上に人間的。ムッチリした肉体は、ほんもの以上に存在感があって、慈愛と喜びと、母性愛と清純さと美しさが、全身から溢れ出ている。・・・・神様じゃん。

「ラファエロはそもそも神様を描いたの。」あっそっか、、マリアだったり幼いキリストだったり、天使だったり・・。じゃ、ラファエロはそれをあまりにも人間的に描きすぎたんだ。

先輩たちのようにもうすこしギコチなく描くとか・・荘厳さを付加すればよかった。そうすれば一目瞭然、『ほかの世界』のことだと了解できる。ラファエロのマリアはあまりにもリアルすぎて、だれもがなま身の女性、たとえばじぶんのまわりにいる女性とかと比較してしまう。

いや待てよ・・なま身の女性にしてはちょっと現実ばなれしているゾ。「節約しましょ」とか・・現実的なコトは言いそうにない。あまりに『きれいきれい』で、ちょっとシラケないでもない。

今日、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロのかたわらでラファエロが影をうすくしている理由は、これではない?!19世紀までぐらいのほうが、ラファエロはダンゼン高く評価されていた。こんなに慈愛に満ちた聖母子像は、ラファエロにしか描けなかった。

それとも、、、ラファエロのマリア像と現実の女性のあいだのギャップが、今はもっとあるってことか?

ラファエロ作品
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/r/raphael/

Raffaelloナンヤカヤ言っても、ラファエロが『ルネサンスの花』であることにはかわりない。さいしょからさいごまで、ラファエロは時代と神の寵児でありつづけた。

「レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロのほうが、ほかのアーティストたちに与えた影響が大きいんじゃない?」でもさ、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロは『花』じゃないよ。『土』か『風』か、なんだろう・・荒波をたくましく乗り越えた英雄たち・・

ラファエロの父親はジョヴァンニ・サンティ。ウルビーノ公国モンテフェルトロ家フェデリーコに仕え、ピエーロ・デッラ・フランチェスカらとともに働いていた。もちろん、だから、ラファエロのパパは画家。

ラファエロはそのウルビーノで生まれ、まず父親に絵の手ほどきを受け、16才でいっぱしの画家になっていた。それからペルジーノ(1450頃-1523)についた。ラファエロをローマ教皇のもとに送ったのがペルジーノ。ちょうどミケランジェロはヴァティカンで天井にへばりついて仕事をしてた。

ラファエロ・サンツィオ・・・ローマの貴公子でプレイボーイ!!・・マントヴァ公ゴンザーガ家イザベッラ・デステをはじめとする華やかな交遊関係。ジュリオ・ロマーノ(1499-1546)、ペリン・デル・ヴァーガ(1501-1547:直接の弟子ではない)らの頼もしい後継者たち。しかしいいヤツは早く神に召される・・創造欲も肉欲もまっただ中の37才!

どちらかと言うとボンボンのイメージ、おひと良しで、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロのような強烈なエゴはない。(強烈なエゴというのは死んでもなお存在感あるもんなぁ〜。)持って生まれた才能がそのままおもう存分、パッと開花して散っていった稀なヤツ。

ラファエロが描いたものからは『シアワセ』が発散している。そしてそれはたぶん、たんなる『きれいきれい』の理想ではなく、ラファエロ・サンツィオ本人が肌で感じていたもの。そして・・そんなシアワセにちょっとシラケルひともいれば、またウットリするひともいる。

(2001.10.05.)(2003.11.14. 点検)(2004.10.22. 点検)

※ このファイルでは、日本語でいちばん慣用的に使われているとおもわれる『ラファエロ』に統一しています。本意ではありません。なぜなら、けっしてそうは発音しないからです。ほんとうは『ラッファエッロ・サンツィオ』です。『ラファエロ』というのはあまりにも違うので、ほんとうはいい気持ちではありません(せめて、ラファエッロなら許せます!)。詳しくは『 イタリア人名の表記 』を参照してください。

※ ファイル中の画像:(上)『サン・シストの聖母(部分)』/1515-16年/Gemaldegalerie(ドレスデン) (下)『聖母子と聖ヨハネ(部分)』/1513年/ピッティ宮(フィレンツェ)

※ ラファエロの遺骸は1758年、ウルビーノからローマのパンテオンに移された。(ダン・ブラウン著「天使と悪魔」より)

ラファエロかんれんファイル

■ ルネサンスの花ラファエロ
■ ラファエロ作品つれづれ
■ マンガチックにもみえたりする古典作品

かんれんファイル

■ ペルジーノ
■ ウルビーノ公フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ
■ マントヴァ公国ゴンザーガ家/イザベッラ・デステ
■ マントヴァのおばけ屋敷テ宮殿(ジュリオ・ロマーノ)
■ ウルビーノのかんたんマップ

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