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ジョルジョーネ伝説

Giorgione(Giorgio Barbarelli) 1477/78-1510

Giorgioneバルバレッリ姓(バルバリというのは北方からイタリアにはいってきた蛮族のことだけど・・)をもつ豪族の父親と百姓娘のあいだに生まれたなんて言われてます。からだは大きくてハンサム・・・優雅で華麗な若者だったみたい。

そんな若者が、ヴェネツィアのほうぼうのサロンでひっぱりだこになったのは想像にかたくありません。そんなおつき合いを物語るかのように、当時の有名人士の肖像画を、ジョルジョーネはたくさん描いています。

そんな華やかな社交生活が想像されるいっぽうで、しかしじっさいのジョルジョーネについてはほとんど分かっていないのです。ただ・・・生きていた当時からすでに伝説的なアーティストでした。

30代そこそこで夭折。アーティストとして活発に活動していたのは1500年代初頭の10年間だけ。ジョルジョーネの作品と目されるものが約20点。そのなかでも『三賢人』ほか5点ほどが、ジョルジョーネのものと確実視されています。(署名はありません。)

ジョルジョーネ作品(Web Gallery of Art)
http://www.wga.hu/frames-e.html?/html/g/giorgion/

Giorgione当時ヴェネツィア共和国は領土拡張をつづけ、最盛期のまっただなか。アルメニア人、トルコ人、ペルシャ人、ギリシャ人、ハンガリー人、タタール人、ユダヤ人、アラブ人・・ヴェネツィアに去来する人種もじつにさまざま。民族ごとのコミュニティーや商館もありました。(娼婦がそのころで11000人!)

そのなかでもドイツは、ヴェネツィアにとって重要な取引先のひとつで、リアルト橋のたもとにあったドイツ商館(現在中央郵便局)のフレスコ画を請け負ったジョルジョーネは、そこで、当時まだ見習いだったティツィアーノ(1488-1576)、そしてセバスティアーノ・ピオンボ(1485-1547)と一緒に仕事をしています。

ティツィアーノもセバスティアーノ・ピオンボも、ジョルジョーネの影響を大きく受けた画家です。またジョルジョーネは、大工房のおやじベッリーニ(1430-1516)ともけっこう気が合っていたみたい。レオナルド・ダ・ヴィンチはジョルジョーネにヴェネツィアで会ったとも言われますが、、確証はありません。

それにしても・・・・・ソフトな色づかいといい、自由奔放なテーマといい、ジョルジョーネの作品はいつもじつにイキイキとしている。胸がブルブルッとくるような艶めかしさやナマナマしさがあるのです。もしかするとジョルジョーネは、きまりゴト(暗黙の)をないがしろにはできなかった絵画を、100%、完全自由の身に解き放ってしまったのかもしれない。そしてそのときから近代絵画は、『アート』としての歴史と苦悶の道をあゆみはじめた?

Giorgioneジョルジョーネは、ぺストで1510年に死んだとされています。いっぽうで、恋人に裏切られた心痛からだという風説もあります。

ほうぼうのサロンでもてはやされ、仕事がじゃんじゃんはいってくるかっこいいジョルジョーネに、『消された』なんて可能性はないの?!恋の逆恨み、同業者のやっかみ、そんなのも、とーぜんあったはずだとおもうのですが・・・

(2000.11.30. 加筆)(2001.07.25. 点検)(2002.08.27. 見直し)(2004.03.22. ちょっと見直し)

※ ジョルジョーネ死後の1576年−77年と1630年−31年、ヴェネツィアはペストの大流行にみまわれた。2回とも、当時19万人ぐらいはいた人口のうち、5万人ぐらいが死んだとされています。ただ、小流行はけっこう頻繁にあったんだろうね。

 かんれんファイル → 疫病ーペストーSARS

※ ファイル中の画像: (上) 『ユディト』 1503年ごろ(Ermitage) (中) 『嵐』 1506年ごろ ヴェネツィア(Gallerie dell'Accademia) (下) 『ゴリアテの首を手にしたダヴィデ』にえがかれたジョルジョーネの自画像。

※ ジョルジョーネ生誕の地カステル・フランコの教会祭壇画はジョルジョーネ作とされる。ジョルジョーネの生家もあったり、ちょっと町おこしっぽくない〜?って気がしなくもないけど、、カステルフランコ・ヴェネトへはヴェネツィアから電車が1時間おきぐらい(所要時間 30-40 min)。 → かんたんマップ

※ ちょっとコレみて〜→ 『Cristo e l'Adultera(1525-28)』 パルマ・イル・ヴェッキオ(Palma il Vecchio 1480-1528)作 Musei Capitolini e Pinacoteca ・・・ネ、似てるでしょ?ジョルジョーネの作品に?ちょいビックリ。。。

かんれんサイト

ジョルジョーネ専門サイト(イタ語)(Museum Giorgione)
http://www.aidanews.it/indexmg.asp

かんれんファイル

■ ティツィアーノ
■ ベッリーニ
■ セバスティアーノ・ピオンボ

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