EKAKINOKI

ドイツ表現主義のもうひとりのキーパーソン

Ernst Ludwig Kirchner, 1880-1938

Kirchner, Museum of Modern Art, NYC
Photo courtesy of Stephanos Papadopoulos

1900年代初頭、ドイツでは、のちに表現主義と称されるいくつかのグループが誕生しました。ミュンヘンでは、カンディンスキーらのミュンヘン新芸術家協会、そしてそののちのブラウエライター、ドレスデンでは、キルヒナーを中心とするブリュッケ(1905年)など。キルヒナーは、表現主義の潮流の中心にいたひとりでした。

キルヒナーがひじょうにかわいそうだったのは、当時台頭してきたナチに、退廃芸術(Degenerate art)だと攻撃され、その他大勢の先進的芸術家とともにその作品と活動を抹殺されたことでした。500年も前にサボナローラによって多くのルネサンス芸術が火にくべられたのの繰り返しです。1937年に、作品に対する決定的な打撃を受けたキルヒナーは、翌1938年にみずからの命を絶ちました。

それにしても、ものすごく充実感がある絵ですね。キルヒナーの作品が退廃なんてナチも芸術を見る目がまったくない。そういう社会風景だったというだけのことです。

かんれんファイル

■ ブラウエライター

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