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映画「ミステリアス・ピカソ (Le Mystere Picasso, 1956)」

パブロ・ピカソ Pablo Picasso, 1881-1973

ピカソが即興的にいくつかの作品を描いている。

刻々と表情を変えていく作品だけがスクリーン上に映し出される。

ときどき、撮影の段取りについてピカソと撮影スタッフのあいだに短い会話がかわされる。

ピカソは、かなりスペイン語アクセントが強いフランス語を話す。どこにでもいるスペイン人のフランス語だ。

ピカソって、けっこうクセがないひとなんだ〜!(人柄)


ピカソ美術館, Photo by mashiro

ピカソは、ふわっとしゃべる。まるで、ふだんは地中深いすみかにいて、必要なときだけ地上にでてくるみたいだ。

映画のなかでピカソとはなすのはクルーゾー監督だ。絵にはそれほど詳しくない?『ピカソ』をつかってショウをやっている、というかんじ。

ピカソが、透明なスクリーン上にインクで絵を描く。カメラはそれを裏側からとらえる(作品は左右がぎゃくに映し出される)。

ピカソはだんだんと物足りなくなってきて、「いつものように油彩で描きたい。」と、言った。


『横たわる女性』を描くピカソをカメラが背後からとらえる。

ピカソがえがくラインは、おおらかで優しく、喜びに満ちみちている。

そしてそれを、こんどはじょじょに崩していく。なにを崩していくのかというと、じぶんのなかにある思い込みだ。

切り崩したものに置き換えるのは、おそらく、より奔放なイメージ、より奔放な心。そのひとつひとつが、作品の図柄や構成、一本一本の線にあらわれている。


ピカソがどこかで言ってた。「こどもの頃はラファエッロのように描いていたんだ。こどものように描けるようになるのに、一生かかったよ。」

(2002.09.09)

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*  映画「ミステリアス・ピカソ」・・・監督:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー / 撮影:クロード・ルノワール


かんれんファイル

■ ラファエッロ
■ ピカソ初期作品展
■ ミロから見た同時代の画家

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